【KIU BLOG】少しずつ
体育会サッカー部のスタッフを続ける意味。
色んな人に嫌と言うほど聞かれ、自分にも何度も問いかけ続けてきた。
やりがい?、自己成長?、みんなが大好きだから?、
学生トレーナーとして、スタッフとして、活動していると四六時中、部のことを考えている気がする。
学生トレーナーとして、練習や試合で、選手にとってのベストを尽くせなかった時には、後悔と無力感に襲われる。自分の不備について思い悩んだ時には、何日も連続で、不吉にも誰かが怪我をする夢を見る。100回以上巻いたテープでも、毎日作るリハビリボードでも、毎回肩に力が入ってしまう。復帰に関して選手と衝突する時、怯まない覚悟をしていても、やはり涙を抑えきれない。こんなに、臆病で、弱くて、馬鹿な自分は、学生トレーナーとして活動するべきじゃない、みんなの戦力になれないなら、いない方がマシ。そう言い訳して逃げ道を探す時もあった。
ただ、週に一度ご教示いただく身の詰まったメモ、何冊もの勉強用トレーナーノート、いつかできる後輩への疾患別まとめドキュメント、毎日のみんなの記録を書いたインジャリーレポートなどなど、見返せば得たものは多いのかなとは思う。試合後、コートに足を踏み入れた際にした決断の答え合わせをする。
「ベストよりもベターを。」
そう言い聞かせて、少しずつ、より良い選択ができるようになった。
テープを巻きながら、リハビリメニューを組みながら、選手の特徴や注意点を考え、その選手にとって少しずつプラスの働きかけができるようになった。
リハビリ中に衝突した選手が復帰後、ありがとうと言ってくれる。涙を見せないで良かった。復帰したみんなが楽しそうにサッカーをしている姿、限界と向き合いながら必死に努力している姿、そんなみんなの戦力に少しでもなれるのが嬉しくて、誇りで、まだまだ一緒に戦いたい。
底知れない不安を、有り余るほどのみんなへの愛と、相当の努力で、少しでも補えるなら、今自分がここで戦う理由になるのかもしれない。
不安と弱音を口に出した時、仲間が言ってくれた一言。
「自分のしたことがちょっとでもプラスになるならコスパとかじゃなくて行動するよね。どんだけしんどくても大変でも体調悪くても絶対見せずに努力してて、めちゃくちゃかっこいいなって思ってる。」
こうやって認めてくれる人たちに恥じないように、少しでも戦力になれるように、まだまだ、やるべきことは沢山ある。
3回生トレーナー 亀井有紗