【KIU BLOG】透明
人にはそれぞれの役割があり、その役割や想いは外から評価されず、光の当たらない裏側で「透明」になることがある。この誰にも見えない献身は、自分なりに意義付けし、意味を与えることで生きていくことができるのだろう。去年の秋、友人がこの世を去った。単純に図られるものではないが、多くの人を笑わせ、慕われていた彼女の存在価値は相当なものであっただろう。しかし、その輝かしい外部の評価とは裏腹に、彼女は、自身の抱える大きな「透明」に耐えられず、自ら命を断つ決断をした。自分自身を認められず死を選択したという事実は、その死への悲しみだけをもたらしたのではなかった。周囲の友人がみんなして慕う彼女でさえそうならば、私は自分の何を認めて生きていけばいいのか。得体のしれない負の感情が轟々と私を飲み込んだ。だが、その事実と向き合う過程で、私は彼女が抱えていたであろう見えなかった部分、その「透明」の重さを少しずつだが想像できるようになった。そして、その想像こそが私の進むべき道標となった。
この部活にも多くの「透明」がある。
自分の限界と向き合い誰もいないグラウンドで、自主練や走り込みをする姿。グラウンドに入りさえもできない悔しさを押し殺して、リハビリに励む姿。直接戦力になれない無力感と闘いながら、自分の精一杯を発揮する姿。信頼を得るために自分の不足を認め、際限なく成長しようと勉強に努める姿。
部員65人のうち、最初にピッチに立てるのはたかが11人。輝くことの方がはるかに難しいこの部活で、結果がすべてを言う世界の裏で、数字にも記録にも残らず、時に誰にも知られないところで闘志を燃やす人が沢山いる。
私がやるべきことは、みんなの全うした透明を再認識し、その透明を肯定し、色付けていくことなのだ。
彼らを少しでも100%に近いコンディションでピッチに送り出す。彼らの努力が報われるように。リハビリやテーピング、マッサージ、ケアを抜かりなく行う。彼らを少しでも長くプレーさせるために。多くの人と関わり、沢山の仲間を増やす。その声や存在が彼らの力となるように。動きやすい、勉強しやすい環境を作る。選手と同等に闘う彼女らが少しでも能力を発揮できるように、彼らが少しでもその目や知識を発揮できるように。
私の周りには、自分の目的を果たすべく、認められずとも、誰にも気づかれずとも、努力を続ける仲間が沢山いる。そんな彼ら彼女らと一緒に戦えることを誇りに思い、この素晴らしい歓喜の輪の中に自分がいることに感謝して、刻々と過ぎるこの瞬間を無駄にすることなく、私も私の透明を全うしていく。

改めて再認識させてくれた彼女に想いを馳せ、彼女が果たしていた透明を胸に刻み、彼女と共に生きていく。「だから何だよ!とりあえず有紗は部活ばっかりしてな!」とか、軽くあしらわれそうだが。
最後になりますが、京大サッカー部を日頃から応援してくださっている皆様、本当にありがとうございます。引き続きの熱いご声援を、どうぞよろしくお願いいたします。
4回生トレーナー 亀井有紗

いつも本当にご苦労さまです
ありがとうございます