【KIU BLOG】覚悟
サッカーを始めて10年以上経つが、初めて大きめの怪我をした。サッカーができなかったのは1ヶ月半と、短いと思う人もいるかもしれないが、自分にとってはすごく長かった。
チームは開幕から勝てない状況が続く中で、自分はプレーすることが出来ない。また、自分の代わりに試合に出てるのは、京大サッカー部に入って間もない1回生。申し訳なさと情けなさでいっぱいだった。
チームのために何か少しでも役に立てるようにと、相手チームのセットプレーの特徴を調べてみんなに伝えたり、試合中はベンチから声をかけたり、できる限りのことはやろうとした。でも、直接的に結果に影響を与えられる訳ではなく、ピッチの中で自分の気持ちを表現することはできない。
このとき初めて、チームの代表として試合に出ることの重みを感じた。もちろん今までも生ぬるい気持ちで試合に出たことは無い。でも、分かっているつもりだっただけだと気づいた。
怪我から復帰して試合に出られるようになったら、自分のためだけではなく、スタッフの人たちや支えてくれている人達の思いもしっかり背負って戦おうと決心した。
復帰して、リーグ戦にも戻って来られるようになったいま、あの時の気持ちを忘れずにプレーできているだろうか。上手くいっていないとき、しんどいとき、言い訳を探して逃げようとしていないだろうか。
毎試合終わったあとに振り返っても、戦術のことや技術のこともたくさん反省点はあるが、結局最後に行き着くのは気持ちの部分。あの失点シーン、もっと体を張れたんじゃないかとか、チームがしんどい時間帯にもっと声を出すことは出来たんじゃないかとか、試合の途中で勝つことを諦めてしまっている瞬間が一瞬でもあったんじゃないかとか。これではチームの代表である自覚が全然足りていない。まだまだ本気になれていない。
もっと死ぬ気でボールに食らいついてゴールを守って、こいつがこんなに戦ってるんだからとプレーで味方を鼓舞できるような、そんな選手になりたいし、ならないといけない。こういうプレーが観客の心を動かすことにも繋がるのだろうし、支えてくれている人達への最大限の恩返しになるのだと思う。
チームは苦しい状況から抜け出せないが、見ている人の心を掴めるぐらいの気持ちを込めたプレーで、ピッチの一番後ろからチームを支えていきたい。
3回生プレーヤー 宮田大輔