【KIU BLOG】変わる喜び変わらない絶望 変われること変われないこと
俺はスタメンで出れる程実力がない。そんなことはわかっていた。
3回終了時点で学生リーグの出場時間は40分もない。足は遅い。体力もない。ドリブルはヘタクソ。左足はおもちゃ。てか、そもそも運動神経がない。
多少の武器はロングキック。だがそれもチームの中で誰よりも上手いかと言われるとそうでもない。
去年のリーグ終わり、ずっとスタメンを張ってたやつが急に部活を辞めた。チャンスがやってきた。
俺は正直嬉しさよりも不安が勝った。俺はあいつほどチームに価値を与えられるか。
その時俺は決意した。俺は変わる。今まで以上に自分にベクトルを向け続けた。
課題は死ぬほど見つかる。その課題には自主練でとにかく練習した。
試合→課題発見→練習→試合→課題発見…
小さい頃、自転車に乗るのに必死だった。
最初は補助輪から。次に父親に後ろを押してもらいながら。最初は不安定だ。足を交互に動かしていくことに気を取られ、バランスを崩す。
でも、気づいたら漕げるようになる。漕げるようになったら足をどう動かすなんて考えてない。景色を見ながら進みたいところに進めるようになる。目の前の小石だって避けれるようになる。意識が無意識になってる。とにかく自主練した。目の前の小石に気を取られないようになるまで。
俺ってまだまだ変われるんだな。練習したことが試合でできるようになる。
それがたまらなく嬉しかった。
こんなこともある。
どんなに練習しても一向に上手くならない。絶望を感じる。
俺まだ部活やってるし、模試出来なくてもいい、部活引退して勉強しだしたらこんな奴ら全然抜けるし。って思ってたけど、引退しても大して成績上がらなかった高校時代の感覚。
ただただ自分の無能さを露呈する感じ。
でも、自分には絶望を感じてる時間はなかった。俺にはあと1年しか残されていない。
変われないことは仕方ない。変われない部分は割り切る。コーチングでカバーする。仲間に助けてもらう。
変われる部分に全力でフォーカスする。
ふと、ノートで半年前の試合で出た自分の課題を振り返ってみる。
今や苦手意識すらないやつ。
今なお、練習してるやつ。
諦めたやつ。
今日も試合があった。さて、今週は何に取り組もうか。試合を見返す。
結果は必ずついてくる。
必ず。
4回生プレーヤー 田中信太郎