【KIU BLOG】結局サッカー
私がサッカーを始めたのは幼稚園の時。家の近くにあった東京ヴェルディのスクールに通い始めたのが最初だ。当時の私は自分が1番サッカーが上手いと思っており、将来の夢はバロンドールを受賞することであった。
小学校でももちろんサッカーを続けた。入ったチームはとても強く、ハイレベルな環境でサッカーができた。ただ、ハイレベルな中でやることは自分よりも上手い選手がたくさんいることを知ることにもつながった。この頃から私はプロサッカー選手になることを諦め始めていた。
中学でもサッカーを続けた。町田ゼルビアJYでプレーをできた。憧れを抱いていたJ下部に入れて喜んだ。「またハイレベルな環境でサッカーができる」このことは私にとって良いことでも悪いことでもあった。
「サッカーがつまらない」
こう思ったのは中学2年の頃だ。チームの中にも自分より上手い選手が何人もいて、それよりも上手い選手が相手にいる。サッカー選手という夢を失った自分の目にはサッカーが魅力的に映らなかった。
高校に上がるタイミングでサッカーをやめた。サッカーを続ける選択肢も残っていたが、プロを目指さなくなった私は大学受験を第一に考えてサッカー部には入らなかった。
高校では勉強と遊びに時間を費やした。高2からは勉強漬けの日々を過ごし、朝6時過ぎから夜22時まで自習室に籠る生活を続けた。遊ぶことは楽しかったし、受験期もなんだかんだ楽しく過ごせて、サッカーのない日々でも毎日が充実していた。
大学でもサッカー部に入るつもりはなかった。新歓では、運動系の部活やサークルを色々まわった。ラクロス、ヨット、アイスホッケー、様々な新歓に行った。初めてやるスポーツは新鮮でとても楽しかった。「せっかくの大学生活だし色んな新しいことにチャレンジしてみよう」そんな思いだった。
しかし4月29日、私は濃青色のユニフォームを着て初めての試合に出場していた。サッカーの試合だった。
再びプロを目指すようになったわけではない。大学でエネルギーのことについて学んで院に進み、将来的にはエネルギーに関する仕事に就きたいと考えている。
ではなぜサッカー部を選んだのか。正直自分でもわからない。なんとなく引き寄せられただけだと思う。ここが自分の居場所のように感じた。3年のブランクを経て、再びサッカーに魅力を感じた。
今、私はサッカーを始めた時の自分と同じ気持ちでサッカーを楽しんでいる。結局私はサッカーを愛しているのだ。プロになるためではない。一つでも多くの歓喜をみんなと分かち合うために。
第二のサッカー人生、思う存分楽しみたい。
一回生プレイヤー 戸村允是