【KIU BLOG】サッカーも漫才
サッカーも漫才。カタールW杯のあの激闘を見た中田カウス師匠は、そうおっしゃったに違いない。
「サッカー」と「漫才」。これらは僕の中での2大エンターテインメントであり、また多くの人を魅了するコンテンツであることは間違いない。
「サッカー」の力はすごい。飽き性で倍速視聴当たり前の大学生を、90分もの間、画面の前に釘付けにできる。また、試合結果一つでサウジアラビアに祝日を増やしたり、レジェンド選手の一声でアフリカの内戦を止めたりすることだってできる。
「漫才」の力もすごい。初めましての、なんの関係性もないお客さんをものの数分で笑顔にできる。また、M-1予選が始まると、全国各地のお笑い好きを皆一斉におしゃべりにさせたり、動画視聴のために日本中のギガを奪い取ったりすることだってできる。
道具が少なく、ルールもシンプル。多くの人を惹きつけ、夢中にさせる要因はここにあるのかもしれない。とにかく、僕の生活はこの2つに支えられている。時に救われている。
しかし、やるのは難しい。幼稚園から始めたサッカーでは未だウイイレのようなプレーはできないし、去年1年必死に取り組んだ漫才では、さや香さんのように面白い台本を面白く表現することはできない。
僕は専ら、エンタメを「受け取る側」で、誰かに与えることができていないように思う。
しかしここで1つ疑問だ。
本当に、エンタメを与えることができるのは、一部のプロと呼ばれる人だけなのか。その水準にない人間は「与える側」に回れないのか。
いやいや、そんなことはない。僕たちの活動には、たくさんの人が関わってくださっている。プレーヤーはもちろん、チームスタッフや保護者、OBOG、スポンサーの方々。自分たちの活動、結果次第でたくさんの人を楽しませることができる。エンタメを与えることができる。
そう、コミュニティーに生きる限り、誰だって「与える側」になれるのだ。
人が思っている以上に、エンタメはもっと身近にある。すぐそこにある。
引退まで残すところ1ヶ月ちょっととなった。コロナ禍でマスクをしながら練習していた、あの頃がとても懐かしい。そんな思い出の最後に、個人としても、チームとしても、良い締めくくりができるように、1日1日噛み締めてやっていきたい。そして、たくさんの人に楽しんでもらえるような、そんな「Super!」なチームでありたい。
4回生プレイヤー 清光祐介