【KIU BLOG】Answer
残り2ヶ月となった今、これまでのサッカー人生で最も印象に残っているシーンは何だろうかと考えてみる。
小学生大会のPK失敗、中学都大会の決勝ゴール、涙も出なかった高校引退。
どれもこの先忘れることはないだろうが、どれも何か足りない。
所詮自分を主人公に据えたときの、ハイライトにしか感じない。
それもそのはずかもしれない。自分は決して華麗なキャリアを歩んできたプレーヤーではなく、所属してきたチームも一流からは程遠い取り組みや結果に過ぎなかった。
俗に言う不完全燃焼だったからこそ、大学でもサッカーを続け、最後に一花咲かせたいと思ってやってきた。
チームは毎年2部昇格を掲げつつも、その目標を達成できずに終わり、かくいう自分もリーグに関わる機会は少なく、フルコミット出来ずにいたと思う。
そんな中で、サッカー人生最初で最後のコンバートであるサイドバック起用。
ボールを保持し、攻撃をデザインするチームスタイル。
どちらも自分にとっては親和性が高く、これまでのサッカー人生で「いま」が一番充実していると胸を張って言える。
しかし個人としては、未だリーグアシストは無し。スタメン起用も減ってきている。
それでも有難いことに途中から出場機会を与えられることは多い。
こんな境遇もまた、サッカー人生で初めてであり、学ぶことだらけである。
選手生活で残されたリーグ公式戦はあと11試合。
ここでしか、自分のサッカー人生の最高を塗り替えることはできない。
全ての試合で最善の準備をし、ピッチに出たら最高のプレーをする。
このチームで2部昇格を果たす。
おそらくサッカー人生で一番忘れられない瞬間となる。
それが成し遂げられたとき、数ある主人公の中の一人に自分が居ることが出来るなら、
それこそが、大学までサッカーを続けてきた答えとなる。
さあ、行こう。
4回生プレーヤー 阿久津慶