【KIU BLOG】そんな最期
幼稚園の頃から始めたサッカー人生は、今年で15年目を迎えた。
この15年間、数え切れない数のチーム、選手と戦ってきた。その中には自分より上のカテゴリーのチーム、選手ともたくさん戦ってきた。高校生まではJユース、強豪私立高校と戦い、大学に入ってからはJユース、強豪校出身でスポーツ推薦を採用している私立大学のいろいろな選手と戦ってきた。そんな相手と戦い、この相手には叶わないと思うこともあった。特に、フィジカル、スピードで相手と勝負できなかったとき、もう自分は相手を止めることはできないのではないかと、悔しみ、挫折を何度も経験した。
思えば、この15年間でのサッカー人生は、そんな苦しいことばかりであった。
強い相手と戦うと、フィジカル、スピードでどうしても劣ってしまう。そして強い相手に備わっているフィジカル、スピードは、生まれ持った才能なのではないかと思った。
この世界には、いろいろな性格の人が生まれてくるのと同じように、いろいろなフィジカル、スピードを持った人が生まれてくる。このフィジカル、スピードは、人々に平等に与えられているのではなく、少数のものが、才能として与えられる。そう考えるようになった。
ただ、そう考えてもサッカーをする以上、こういう相手に負けても良いという言い訳には全くならない。そんな不平等について考えても意味がない。
ただ唯一、人々に平等に与えられるものがある。
それは、時間である。誰にとっても、1日は24時間であり、1分は60秒である。この時間をどう使うかは自分次第だ。フィジカル、スピードで劣っていると感じるのであれば、それをカバーするために、練習するしかない。能力のある人に対抗するためには、練習の質と量で勝つしかない。サッカーをする以上当たり前のことだ。
だから今日もグラウンドに行き、自分と向き合いながら練習をする。
大好きなサッカーとプレーヤーとして別れを告げるであろう1年半後に、やりきったサッカー人生であったと自信を持って言うことができる、そんな最期を迎えるために。
3回生プレイヤー 船木亮哉