【部員ブログ】好きの本質
私がここ、京都大学に入学して4年が経とうとしている。厳しい受験戦争を潜り抜けてきただけあって京都大学で出会う人たちは皆、優秀な人ばかりであった。だが、その中でもさらに飛び抜けて優秀な人がいる。ばけもんかよって思ってしまうぐらい賢い人がいる。幸い、私もこのような人と出会うことができた。彼らはすでに賢いのにさらに毎日自分とは比べ物にならないくらい多くの時間を勉強に費やし成長していた。正直、自分ではそこまでの努力はできない、彼らにはどう足掻いたって敵わないだろうと感じていた。「なぜそこまで努力できるの?」と何度か聞いてみたことがある。彼らは一様に好きだからと答えていた。勉強が特に苦ではなく、新たな知見を得られるのは楽しいと答えていた。彼らはその勉強を努力とは捉えていないようだった。学ぶのが好きという気持ちが自然と勉強という行為に向けさせるのである。
これは勉強以外の分野でもいえることではないだろうか。例えば、サッカーでも。本当に成長するためにはサッカーが好きで好きでたまらず、暇さえあればボールを蹴ってしまうような心持ちが必要なのだと思う。これまでの私は、それほどの気持ちを持ってサッカーに向き合えていなかった。日々の練習にはまじめに取り組んでいたし、自主練も行っていたが、家ではゲームをして漫画を読み、サッカーのことは忘れていた。
しかし、私が本気でサッカーできるのは残り二か月となった今、私のサッカーへの気持ちはますます大きくなるばかりである。部活が終わってほしくない、引退したくない。グラウンドでボール蹴っているだけでもう楽しい。私のサッカー人生を笑顔で終えるため、残りの二か月自分の気持ちに正直に、心の赴くままにサッカーを楽しみたい。そして誰かが、サッカーをする私の姿を見て、かつての私のようにあこがれを持つ、そんな存在になりたい。
四回生プレイヤー 久保高志