【KIU BLOG】季節
「もう長袖じゃないと寒いなぁ」
夜練の帰り道、共に自転車を漕ぐ同期が独り言のように喋った。
「確かにー」
いつも通り何も考えず返答した後で、少し思考が働く。
私は寒さを感じる季節が嫌いである。単に寒さが苦手なのか、大学受験の際の苦い思い出があるからなのか、はたまた慕っていた祖母を亡くした季節だからなのか、苦手な理由を考えればいくらでも出てきたが、このままなんとなく引退してしまうと、この後悔に似た感情が、この季節を嫌う理由の1つに追加されてしまいそうである。
アナリストという役職は、間違いや失敗を多く出してしまう。ちょっとした外的要因で、考えていたことが間違いに変わったり、無意味になる。持論だが、失敗はしない方がいい。失敗よりも成功から得られるものの方が絶対に大きいからだ。だが、失敗しない人などいない。なら、その失敗をどのようにして生かすか、考えて行動する必要がある。
まず役職関係なく、体育会スタッフの仕事は、チーム目標を達成するための「近道」を作ることである。選手が全力で闘えるだけの、勝つための正しい「近道」を作り、そこに導く必要がある。ただ支えるだけではなく、選手と同等以上の責任感を持って活動しているなら、その時に犯した失敗は必ず糧になり、よりよい「近道」を作れるようになる。その努力を続けているからこそ、選手に感謝されたり、試合に勝つことが、我々にとっての励みになる。
アナリストなら、起こり得るその外的要因などを出来る限り予想し、さらにはこれまでの失敗を生かして、スカウティングなり、試合中の戦術や選手交代なりを考えていかなければならない。それが勝つための「近道」となるから。
果たして、私が作ってきた「近道」は、チームの力になっていただろうか。輝かしい先輩や頼もしい後輩、そして最高の同期達に誇れるものだっただろうか。これらのことを胸を張って肯定できて初めて、なんとなくの引退ではなく、やりきった引退にすることができる。そのためには残り1ヶ月、自分の持てる情熱を注ぐしかない。この季節を少しでも好きになれるように。
4回生アナリスト 布上陽平
