【KIU BLOG】蹴球曲第9番
いきなりだが、僕は行動するより先に考えるタイプの人間だ。日常生活の中で衝動的な行動を取ることは少ないし、どの服を買うかなどと言った些細なことを必要以上に考えてしまうこともよくある。勉強だって方針も立てずただ闇雲に問題を解くのは嫌いだ。
しかし、サッカーのこととなると話は変わる。幼稚園から今まで特に疑問を持たずサッカーを続けてきたし、大学に入っても他の選択肢を考えずにサッカーを続けている。なぜかと聞かれれば、僕は「サッカーが好きだから」と答えるだろう。
だが、なぜ京大サッカー部でサッカーをしているのかと聞かれれば、答えは変わる。「サッカーで何かを成し遂げたいから」と答えるだろう。このチームは大きな目標を掲げている。『関西学生リーグ3部優勝・2部昇格』だ。僕はチームの一員として、また一人のサッカー選手として、この目標を成し遂げたい。絶対に成し遂げたい。こんなにも目指すものを与えてくれるのは、僕にとってサッカー以外存在しない。
僕は今までのサッカー人生の中で、素晴らしい大会成績を残したことや強豪を打ち負かしたことがほとんどない。十数年間ずっとサッカーを続けている中で、上手くいかないことの方が圧倒的に多い。どれだけ努力しても勝てない相手がいる。何度練習しても出来るようにならないことがある。
それでも僕は、自分自身に諦めることはしないし、努力をやめることもしない。
こんな言葉がある。
「努力した者が成功するとは限らない。しかし、成功する者は必ず努力している。」
音楽家ベートーベンのこの言葉は、僕が最も好きな名言の1つだ。どれだけ僕が成長しコンディションを整えたとしても明日の試合でゴールを決めるとは限らない。どれだけチームが一丸となり良い準備をしたとしても明日の試合に勝てるとは限らない。
ただし、努力を怠った者に、努力を怠ったチームに、その瞬間はやって来ない。この言葉を胸に、僕は今日もグラウンドへ向かう。
3回生プレーヤー 北川拓実