【KIU BLOG】残像(フラッシュバック)
先日、映画『名探偵コナン 隻眼の残像(フラッシュバック)』を見てきました。普段あまり映画館には足を運ばないのですが、コナン映画だけは毎年見に行っています。もちろん今年も阿笠博士のクイズはわかりませんでした。コナン君や哀ちゃんよりも先にクイズに正解できる日は来るのでしょうか・・・という小話も一つまみ。
さて、映画のネタバレはせずに書き進めていきます。今回の物語の中で私が特に惹かれたのは、大和敢助という警部でした。彼は過去の事件で左目を失明し、隻眼となっているキャラクターです。今回の事件の捜査中、失明した時の事故がフラッシュバックされ、隻眼が激しく疼くというシーンがありました。

サッカーをしていると自分にもこの大和敢助のように、過去の失敗がフラッシュバックされ、隻眼が疼く瞬間がある気がする。
ピッチの最後尾、ゴールキーパーである自分がパスを受ける。味方が動き出す。相手が詰めてくる。数ある選択肢の中から必死に最善手を探す。パスを出すべきなのはボランチか、インサイドハーフか、もしくはフォワードなのかもしれない・・・
ビルドアップ。最も繊細で、最も残酷なあの時間。
その瞬間、あの“片目の記憶”が差し込んでくる。
センターバックからボールを受けた瞬間、かつての試合の記憶が脳裏に浮かんだ。あのとき、同じ状況で自分はボランチにパスを出して敵にかっさらわれた。
残像(フラッシュバック)。まるで隻眼だけがその記憶を見ていたように。一瞬で、景色が過去と重なる。でも、それは恐怖ではなく、いまや判断の一部になっていた。あのとき敵にかっさらわれたから。今回は違う判断ができる。
ビルドアップのパスは過去の後悔を晴らす唯一の手段であり、「過去への答え」である。それと同時に、今の、このパスが未来の自分の記憶となって助けてくれる。つまり、「未来への布石」でもある。ビルドアップでの一手は、常に過去と未来の交差点にある。

隻眼が疼くようなフラッシュバックは、自分の中に棲む“もう一人の自分”だ。
恐れ、痛み、喜び、すべてを通過した視線が、今この瞬間の判断を形づくる。だから、私は今日もパスを出す。
視界のすべてだけにとどまらず、記憶の奥で見えた「一筋の線」を信じて。

2回生プレイヤー 小川裕也
