【部員ブログ】勝利のために
昨年一年間、僕は控えのDFとしてほぼ全ての試合をベンチから眺めていた。
コロナウイルスの影響で公式戦以外の試合が組めない中、毎週試合経験を積んでいる選手と自分との差が日を追うごとに開いていく。
少しずつ遠くなる背中を見ることしかできない自分の不甲斐なさと向き合い続けた一年だった。
結局、試合以上に選手を成長させてくれるものはないのだと思う。
もし今年もシーズン開始から継続して公式戦に絡むことができなければ、また同じことを繰り返してしまう、そんな気がしてならなかった。
それだけは嫌だった。新シーズンが開幕したとき、人一倍試合に対して強い執着心を持っていたと思う。
新チームが始動して最初の紅白戦、僕の名前が書かれたマグネットはDFではなくFWの場所に置かれていた。
戸惑う気持ちもあったが、同時にチャンスだとも思った。
途中交代も含めれば、前線の選手の方が試合に出れる可能性が上がるからだ。
前線の選手として自分の武器を磨き、チャンスを掴むこと、そのことに集中すると決めた。
他の選手の怪我等もあり、試合に出る機会は想定よりも早く訪れた。
自分が試合に出るために結果を残してアピールすること、それしか頭に無かった。
考えが変わったのはリーグ戦前期天理大学との試合だった。
そこで僕は決定機を決めきることができずチームは負けた。
恥ずかしながら、守備陣の頑張りに報いるという責任、得点に対する責任、チームの勝利に対する責任をそこで初めて痛感した。
今シーズン、一点差で接戦を落とすことが多かった。
逆に言えば、後一点が取れるようになれば負けないチームになれるということだ。
まだチームの目標である二部昇格を諦めるには早い。
チームの勝利のために走り、戦える選手。
厳しい試合でも得点しチームを助ける選手。
勝利に対する責任を負いそれを果たせる選手になることが、今の僕の目標だ。
ライバルは多い。周りには素晴らしい競争相手が沢山いる。
そんな彼らと切磋琢磨し、どんな苦しい試合でもチャンスを逃さずチームを勝たせられる選手に、僕はなりたい。
3回生プレイヤー 斎藤友仁