【KIU BLOG】オレンジと濃青

ふわふわドームにも、わたあめにも、雲のようにも見えるその美しいスタジアムは、常に熱気で溢れていた。

 

オレンジで染め上げられたスタンド。

喜びを爆発させる老若男女。

割れんばかりの歓声。

 

これが私の知るサッカーだ。自分にとってのサッカーとは、アルビレックス新潟であり、ビッグスワンのあの光景である。

 

私のサッカー人生は、振り返ってみると、無意識のうちにアルビを追いかけ続けてきたのかもしれない。

 

保育所にはアルビのユニフォームを着て通った。

マルシオがいた時はお風呂でモヒカン頭を真似した。

レオシルバからはボールを足で絡め獲る技術を習った。

アルベルから続く今の美しいビルドアップは私を虜にした。

 

私のサッカー人生はまさにアルビとともに成長してきたのだ。デブライネの高速ミドルや、アリソンのビッグセーブよりも、高宇洋のボール奪取や、小島亨介のキックに、心躍り、興奮するのだ。

そんな私が記憶にある限り、最も興奮し、歓喜し、涙を流したのが、去年の10月8日。アルビがJ1昇格を決めた時だ。チケットは完売。まさに、スタジアムはオレンジ一色。待ちに待った涼太郎の先制点。狂ったように喜んだ。叫んだ。泣いた。終盤、スタジアムにこだまするアイシテルニイガタ。

 

この雰囲気、この歓声、この歓喜、この涙が、私のサッカーなのだ。

 

私のサッカー人生は、今のところオレンジ一色だ。


京大は、リーグ前半戦を昇格圏内の2位で折り返した。近年全く結果が出てない京大にとっては、近年稀に見る好成績だ。

一方、私にとっては、ひどく苦しい前半戦だった。

1月のチーム始動日に腰をやってからというもの、全くと言っていいほど体が動かない。だましだまし復帰して間もなくの5月、再び動けないほどの衝撃が全身を駆け巡った。結局その後もチームの状態とは裏腹に、上昇気流には乗れず、心身ともにズタボロ、もう限界だった。練習にも行きたくないし、いつ辞めてもおかしくなかった。辞める勇気がなかっただけだ。

そんなある日、新人戦のビデオを撮りに後輩たちの試合に帯同した。正直だるかった。何させられてんだろ、そう思っていた。しかし、そこで闘う後輩たちのプレーに、私は結果的に助けられた。

キックオフと同時に、京大は相手をペナルティーエリアに閉じ込めた。高い位置からくるプレスにも動じず冷静にかわし続けた。そしてセカンドボールを回収し続けた。まさにチーム始動日、自分が掲げたプレー原則、プレーの理想形を体現し続けた。

 

そんな彼らの姿に、勇気をもらった。もう一度、ピッチで、輝きを取り戻したい。

 

幸運にも、仲間が素晴らしい環境を用意してくれている。

シーズン終了時、リーグ優勝を果たすことができたら。

 

そして、その時、自分がピッチに立っていたら。

 

自慢のこの右足で勝負を決めたなら。

 

もしかしたら、あの雰囲気、あの歓声、あの歓喜、あの涙が、そこにあるかもしれない。


そして私のサッカー人生が、一部、濃青に彩られる。

4回生プレイヤー 笹川拓人

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