【部員ブログ】宣戦布告
2回生マネージャーの勝本茉紀です。
所属は京都大学文学部哲学基礎文化学系哲学専攻。
哲学なんて専攻して自殺しんといてな?
哲学って結局何してんの?
哲学なんかやって世の中の役に立つん??
と心配されがちな学問。私もある人に出会うまではそう思っていた。
高校生の時に通っていた個別指導の塾で現代文と古文を教えてくれていた京都大学文学部の大学院生。彼の専門がカントだった。塾の授業は2時間。彼は10分で古文、20分で現代文、残りの1時間30分で哲学について教えてくれた。
楽しくて面白くて仕方がなかった。私が今まで知らなかった考え方や知識、思想に胸がときめいた。
お陰で現代文と古文の成績は大して上がらなかったが、私は高3の秋になって志望学部を教育学部から文学部に変えた。
彼に教えてもらうだけじゃ嫌だった。同じレベルで話がしたくて、彼と議論がしてみたくて必死だった。必ず追いついて追い抜いてやると心に決めた。
その為なら何でもする、何でも出来ると思った。浪人時代は1日15時間勉強した。必ず京大に行く。
そして、私は京大生になった。
京大生になってから、彼には一度しか会っていない。研究室訪問で再会した彼は相変わらず私の何百歩も何千歩も先を進んでいて、追いつくために私はまだまだ走り続けないといけないみたい。
これと並ぶほど人生を変える出会いをもう一度だけしたことがある。それはこのチームに、京都大学体育会サッカー部に入るきっかけになった人。
幼稚園の時からピアノを習い、小学校では吹奏楽、中学ではオーケストラ、高校ではコーラスをしていた。劇団四季や宝塚などミュージカルが大好き。
運動するのは嫌いじゃなかったけど、サッカーなんて興味なかった。(今は世界一のスポーツだと思っています、これ本当。) 運動部なんて私には全く縁のないものだと思っていた。
そんな私がどうして大学生にもなって体育会のサッカー部に入ろうと思ったのか。
昨年度のGMの存在が本当に大きい。初めて女子スタッフで学内主務、そしてGMになった先輩。(少々雑なところはあるが、)自分のキャパを把握し、自分のすべき仕事やしたい事をしっかりとこなし、そして自分の立場をちゃんと分かっている。
京大生になるという1つの目標を達成し、これから何をしようか決め兼ねている私には余りに眩しくて、憧れずにはいられなかった。
彼女がいなければ、私はサッカー部に入ることはなかった。
「超えてみせる」と部員の前で宣言した1回生の四月。あれから、彼女の後ばかり追いかけてきた。そして、わたしは学内主務になった。ゆくゆくはGMになりたい。もっとチームを良くしたい。今は到底彼女に敵わないことばかりだが、後2年で必ず追いついて超えてみせる。
私の負けず嫌い魂に火をつけてくれたこの2人は私の人生を変えてくれた人だと思う。
「変えられた」と2人のせいにするんじゃなくて「変えてもらった」と感謝できるように、私は自分の道を走り続けることを、そして必ず2人を超えることを、ここに宣言する。
2回生マネージャー 勝本茉紀