【KIU BLOG】役割
MFはいつも自分に身近にある。中学生になって中盤でプレーするようになり、それ以来ずっと自分はMFでプレーしてきた。ポジションを周りに聞かれたとき、ボランチだとかインサイドハーフだとか言っても伝わらない。サッカーをやってない人からすれば、FWかそれ以外かという見方なのだろう。かっこよく司令塔とかレジスタとかと呼ばれることもある。けれども言葉を選ばずに言えば“引き立て役”である。自分が試合の“主役”になることは滅多にない。自分の役割はもっと地味で素朴だ。パスを引き受けてボールを散らし、チームの攻撃の起点となること。泥臭く守備をして相手に流れを渡さないこと。最後にゴールを決めるわけでもなければ、最後にゴールを守る存在でもない。スポットライトを浴びることはない。

にもかかわらず、主役ではないこのポジションこそが自分にとって1番輝いて見える。このポジションにおいてこそ輝きたいと思う。理由はわからない。攻撃でチームにリズムをもたらし、守備で相手の攻撃の芽を摘む。ピッチ中央からチームを動かし続ける。チームが勝つために必要不可欠な歯車の1つだ。主役でなくてもチームに不可欠であるし、自分の価値を生むことができる。

そしてこれは自分に限ったことではない。サッカーでは11人がそれぞれの役割を担っている。その役割は地味なものから見映えのいいものまであるが、そこに優劣はない。みんながそれぞれ最も輝ける場所、最も輝きたい場所で自分の役割を全うしている。

しかしここで重要なのは、逆説的ではあるが、スポットライトを浴びたくてサッカーをしてるわけではないということである。もちろんサッカーをしている以上自分がいいプレーをする、注目を浴びることへの欲望はある。けれども、自分がいいパフォーマンスをするというのはあくまで手段であり、それ以上に試合に勝ち仲間と歓喜するということが1番のモチベーションである。過去のサッカー人生を思い出しても、印象に残っている風景はチームのみんなと歓喜するあの瞬間である。大学に入ってまでサッカーを続ける理由もそこにある気がする。その瞬間のために自分は”役割”を全うする。
2回生プレーヤー 渡邉倖明
