迷った時こそ厳しい道を選びなさい
ちょうど1年ほど前の事だった。当時の自分は、 とある部員と揉め、休部期間中にいた。 こんな奴と同じチームでサッカーできるか、辞めてやる、 本気でそう思っていた。 でも別にサッカーを嫌いになった訳でもないのに、 辞めて後悔はしないだろうか。 そんな時に父にかけられた言葉があった。
「迷った時こそ厳しい道を選びなさい」
部活をやってる以上、嫌でも毎日顔を合わせる。それに、 戻ったとしても、 自分はバンバン試合に出れるような選手ではない。 当時の自分にとって戻るという選択は、 精神的にかなり厳しい道だったように思う。 今でこそ元通りの関係だが、戻ってからの1, 2ヶ月ぐらいは色々とぎこちなかった気がするし、 周りもかなり気を使ってくれていたと思う。
大学サッカーを振り返ると、 浮かんでくるのはしんどくて苦しいことばかりだ。
自分でもやれると思っていた時に評価されずチャンスすらもらえな かったこと。 高校から相も変わらず怪我が足を引っ張ってきたこと。 はじめは沢山いた同期が辞めていったこと。 同期が次のステージへ上がっていく中、取り残されていく焦燥感。 仲の良い同期で未来のチーム構想を話している時、 当たり前のように自分のポジションには別の名前があり、 その話を黙って聞くしかできなかった無力感。 数え上げればきりがない。
大学まで来てサッカーをする意味とは何か。 よく問われることだし、 結局最後まで明確な答えなんて見つからなかった。 途中で辞めるという道も何度もあったと思う。でも、 続けた先に残った今の自分は、苦しい、 厳しい道をもがきながら歩き続けた自分であり、それはきっと、 この先長い人生でまた続いていく厳しい道を生き抜いていく術と忍 耐力を、少しは身につけた自分なのだと思う。
スポーツは勝負の世界。故に結果が全て。 常に結果を求められる中で、どんな序列やカテゴリーにいようと、 悩みの種は違えど、苦しいこと、厳しい道ばかりだ。それでも、 自分を信じて、その道を歩み続けて欲しい。 自分が関わってきた後輩たちにこのメッセージを残したい。
「迷った時こそ厳しい道を選びなさい」
4回生プレイヤー 正村匠