【KIU BLOG】好きなサッカー
1年生。サッカー部に入部した直後に地味な怪我を負い、そいつのせいでシーズン中一度もグラウンドでボールを触ることがなかった。同期が楽しくサッカーをしている傍ら、自分はただサイドライン際で筋トレをこなし、時には先輩の車で行きたくもない試合に連れ出されカメラを回した。またサッカーから遠ざかったせいで仲間たちに対して引け目を感じるようにもなった。その時強く誓った。2年生になったら絶対サッカーを楽しむと。
2年生前期。つらい思いしかしていない。全然仲間についていけない。毎日怒られ、咎められ、そして呆れられて。何度もモチベーションを失いかけ、無力感と焦燥感に駆られた。1年生の終わりに想像していたものとは遠くかけ離れたものだった。
こんな状況を受け、いろんな人から大学でサッカーをやる意義や理由を問われ続けた。けど自分は毎回こう答える。シンプルにサッカーが好きだから。
いいプレーをすると胸が熱くなる。先輩に褒められるとめちゃくちゃうれしい。怒られたら自分に足りない部分を考える。いいプレーをされたら真似ることのできるものを盗む、あるいは倍にしてやり返してやろうと闘志を燃やす。何もうまくいかないと感じたらただ逃げるのではなく、また明日、また明日と思う。どんなことがあろうとも一生懸命サッカーに食らいつこうとしている。そのたび自分はサッカーが好きなんだと気付く。こんな感情はサッカー部でサッカーをしていないと感じられない。ただ移り変わりの無い生ぬるい環境で大学の4年間を無駄にするんだったら、しんどい思いをして好きなことをしたい。
2年生後期。自分はヨーロッパに半年間留学に行く。それ故いろんな人からサッカー部に復帰するのかどうかを問われる。留学中いろんなものに触れ好きなものが変わってしまうのではないか、半年間サッカーから離れた後に復帰できるのかと言われる。けど、自分はサッカー部に復帰することしか考えていない。だって自分の人生を豊かにしてくれているサッカーと、サッカーの奥深さを教えてくれるサッカー部が好きだから。
2回生プレーヤー 新谷和也