【KIU BLOG】遷
息はしているが、生きてはいない
生きているようで死んでいる
「生ける屍」
日常の外にあるものだけを見て、羨む日々
「今」を見て見ぬふりする日々
ただ消費するだけの日々
そんな自分の傍で輝かしいばかりの同期
お笑いが好きだからとバイトだけでお金を稼ぎ、休学して養成所に通う同期
英語ができるようになるために外国人とのシェアハウスに住み、留学もする同期
目標のみならず、行動が伴っている彼ら
「今」を踏み締めている彼ら
「生きている」
差は歴然だった
「屍」と「生者」の差は
人間として「デキ」の差は
転機
それは唐突に訪れた
屍は突如として動き出した
Bチームコーチ招聘
忘れもしない
コーチがメニューを組んだ練習の初回
特別な練習でも新しいサッカーでもなかった
ゴールエリア幅での5vs5
ライン突破のボール回し
指示も普通
1.攻め側の3枚のDFラインと2枚のボランチの距離感を狭く、陣形を崩さない
2.ボランチは中央かつライン間に留まり、流れない
3.DFラインはボランチを使い高さを変えて三人目の動きでフリーの味方にボールを
たったこれだけ
だが、凄まじかった
それまでのサッカー全てを遥かに凌駕した
的確な指示
モチベーションが上がる掛け声
明確なサッカーの方針とゲームモデル
コーチの凄さが随所に詰まった練習だった
あれから数ヶ月
上手くなれたわけではない
試合に出られるようになった訳でもない
未だ2軍にすらなれない雑魚である
だが、「屍」では無くなった
日々、日常の中にあるものに神経を注ぐ
「今」を噛み締めている
「生きている」
視界は良好
定まった明確な目標
考えながら、楽しみながらおこす日々の行動
本当に感謝申し上げたい
Bチームコーチ招聘に動いてくれた人達に
日々の練習を有意義なものにしてくださったBチームコーチに
周りは関係ない
過去も未来も関係ない
ただひたすら自分に、「今」に集中する
そして返したい
成長という形で
結果という形で
心からそう思う
3回生プレーヤー 高嶋祐司