【KIU BLOG】青を紡ぐ
幼少期より続けてきたサッカーには、何時も何処かに“青”が存在していた。青き侍の国に生を授かり、青黒のホームタウンで育ち、所属したチームの殆どでユニフォームは青が基調とされていた。色濃く残っていく記憶と共に、色濃く青色は染まり、サッカー人生最後に所属するであろうチームは、偶然か必然か、最も深い濃青のユニフォームだった。ただ、最終学年として、サッカー人生最期として迎えるはずの今季は、そのユニフォームに袖を通さないことを選択した。
昨夏、右膝外側半月板水平断裂という怪我をした。組織の再生は望めず、根治の為の手術検討もされたが、状態・状況を考慮しての経過観察と対症的な治療を行うこととなり、毎日のリハビリと今も続く定期的な診察とを繰り返していた。炎暑の中、人工芝に広がる陽炎を眺めることしか出来ず、身体が戻らない感覚と虚無感に苛まれ、最終シーズンのことを考えたときに、結果的に選手としてプレーを続ける熱量・活力を失うようになった。利己的な要素を含んだ理由や言い訳が大小浮かび上がり、空虚な日々が続いていた気がする。

しかし、そんな日常の中でも、仲間達が本気でサッカーに向き合い、サッカーを愛する姿は眩しく映り、彼らの奏でる濃青の魅力は、無色だった心を染めてくれた。この仲間達と共に、サッカーを通じて得られる喜びを共に享受したい。同じ立場では無いが、この環境で、仲間達の力になりたい。昌言はないが、こうした気持ちが根底にあったのだろう。消えかかっていた残火は燻り始め、スタッフとして選手を支えることを最後の一年に選んだ。

選手との立場・考え方の乖離に戸惑い、功績や献身性が彰顕されることも少ない立場でありながら、選手・チームの為に活動することの困難さ・偉大さを痛感した。それでも、自分の我儘を受け入れてくれた人達がいる。自分に向き合ってくれた人達がいる。自分を支えてくれた人達がいる。この環境で得られた感情・思考・経験・繋がりは、鮮やかでなくても、確かに自分の人生を濃く彩ってくれている。

だからこそ、今度は、仲間達が晄る青を奏でられるように。最後の時まで全力で、想いを、青を紡ごう。これまでの全てへの感謝と共に。
4回生トレーナー 鳥取政秀
