【部員ブログ】足跡ではなく白地図を
サッカーと真に向き合うことがこんなにも辛さを伴うとは思っていなかった。
今までも思い悩むことはあったし、悔しい感情を抱くことはあったが、それは都合の良い言い訳や、自分で勝手に定めた限界に過ぎなかったと、今になって気付く。
“負ける”という経験は、それを跳ね返してやってやろうと、“必ず” 魂に火を灯すと思っていたが、そういう訳でもないのかもしれない。負け続けたり、何度も同じ壁にぶち当たったりすると、絶望を感じずには居られない。そんな自分を情けなく思い始めると、全身から力が抜けていってしまう。
結果、すなわち勝利が全てである、と考えてきた。でも大切なのは、それを言えるほどのことをしてきたか、ということである。自分はそれを振り返ると恥ずかしくなる。継続や挑戦といったものから逃げてきた、と俯瞰してしまう自分もいる。
しかし、自分を否定してしまっては、もうそこから先には進めない。何より、過去ばかりを悔やみ、反省している風を装うのは愚かでしかない。遠い過去から昨日に至るまでの冴えない自分を、さらにはまだ見ぬ未来の自分を塗り替えることができるのは、今日からの自分しかいないのだ。
いっとき打ちひしがれた心は直ぐには元に戻らないかもしれない。ただ、時が経てば、必ずまた旅を続けたいと思えるだろう。大好きなサッカーなのだから。そして、そんな自分が戻って来られる場所が、このチームにはきっとある。
ただ未来だけを見据えながら。
過去に囚われず、自分がこれからできることを考え続け、やり続けてみようと思う。
無我夢中で走り続けられる時間も、そう長くはないのだから。
3回生プレイヤー 阿久津慶