【部員ブログ】依存症
「これで最後、最後の一回!、と思ってもまた始めてしまうんですよね。高校までで満足したはずだし。なんなら大学で一度サークル入って距離置いたはずなんですけどね。生産性は多分ないんですよ。お金かかるし、時間もかかるし。プロになってお金稼ぐとも思えないし。しかも、旅行とかもあんまり行けなくなるんですよ。普通やらないですよね笑 食事とかにも気をつけて。大っ嫌いな筋トレとかもしちゃって。そもそも、しんどいことが多いんですよ。暑いし。京都の夏なんてクーラーなきゃ体調崩しそうなのに、大学生が集まって外でボール蹴ってますし。おかしいですよ。疲れるし、怪我するし。失敗するし。なんなら失敗の方が多いし。ただねぇ、、、。あの興奮。あの熱。感じたら、というか飲み込まれてみたらわかると思うんですけど、凄まじいですよ。あれを知っちゃうと、ねぇ。やめられないんですよ。まあ、言うなれば、、、」
大学入試の合格、告白の成功、初めての海外旅行。これまでの人生で何度も嬉しかったり、楽しかったりした経験はある。
しかし、それに順位をつけると、上位のシーンには全て、ピッチの緑とチームメイトの姿がある。
笛の音とともに両手を突き上げるチームメイト。自分もそのピッチに同じポーズをして立っている。駆け寄る、抱き合う、叫ぶ。
キーボードを打ち込んでいる今ですら、思い出しただけで胸が高鳴るような、あの狂おしいほどの熱。
強敵を倒したとき、難しい試合を乗り越えたとき、目標に辿り着いたときのあの熱は個人で成し遂げたことの何倍も大きいものとして僕の心を波打たせる。
それには、本気の、真っ直ぐなチームメイトや指導者が必要で、僕はこれまで、そんな人々に恵まれてきた。今もそうだ。
体の使い方を習得しようと飛び跳ね続けている奴、体を保つ食を追求して精進料理みたいなんを食べてる奴、怪我してる期間にBチームの底上げに貢献しようとする奴。
いろんな方向に根を伸ばして成長しようとする仲間がここにはいる。
結果が出なくて苦しいときもあるだろう。それが大概かもしれない。
ただ、もう一度、あの熱を感じたい。こいつらと感じたい。
京都選手権で感じたあの熱を。
「まあ、言うなれば、熱狂依存症。ですかね。」
いつまでサッカーしてるんですか?、と聞かれたら、私はこういう答えを返すと思う。
それだけですか?価値無くないですか?、例えそんなことを言われても、「これこそが僕の理由です。」と胸を張れる。そんな熱を追究している。
拙文でしたが、最後までお読みいただきありがとうございました。
4回生プレーヤー 石川聡一郎