【KIU BLOG】道
これまでの人生で大きな岐路は数多くあった。
小1の時に幼稚園の友達に誘われて地元のサッカーチームに入団した。正直最初は遊び半分でやっていたが、学年が上がるごとに周りに自分より上手い奴が現れて、負けるのが悔しくてそいつらよりも上手くなりたくて、親に頼んでスクールに通わせてもらった。通っているうちに実力もついてきて、1学年上の試合に出させてもらえたり、地域の選抜にも選ばれたり、スクールの選抜クラスにも選ばれたりして、周りの環境のレベルが上がるうちに、だんだんと自分の夢がプロサッカー選手になることになった。
でも、周りのレベルが上がるにつれて、周りの巧みな技術、判断の速さ、ずる賢さに呑まれて徐々に自分のプレーにはっきりと自信を持てなくなっていった。あまりにもプレーするのが億劫になってしまって、毎週スクールに行く前に吐き気を催す時期もあったほどだ。そんなこんなで小4〜6の間はほぼ毎日サッカーをしていた。疲労が残った状態の練習場や試合会場への移動がしんどくて、何度も辞めたいと思った。それでも情熱を持って毎日の練習に取り組んだ。少しでもうまくなりたかったし、成長していく自分が好きでそれだけがモチベだった。

中学でのサッカーは部活かジュニアユースかの選択肢があったが、小6に上がる時点ではジュニアユースに入って実力をつけて高校サッカーの強いところに行こうと思っていた。心に火がついていた。「やってやる。」だが、小6の夏に大きなアクシデントがあった。大ケガを負ってしまったのだ。3〜4ヶ月間プレーすることができず、その期間ジュニアユースの選考会を受けることができなかった。特に、チャレンジしたかったJ下部のチームを受けられなかったのはものすごく悲しかった。周りは次々とジュニアユースの進路先を決めていて、ケガでプレーできない僕はその時かなり焦っていた。
「どうしようどうしよう。置いていかれる。」
なんとか治して復帰明け初日に、地元で1番か2番に強いチームのセレクションを受けたが、体が全く言うことを聞かずもちろん結果はダメだった。このまま負け犬のような状況にいるのが嫌で、卒業間近に別のクラブチームの選考会をうけた。ご縁があってか、合格をいただいた。
けれど僕はこのお誘いを受けることに日和ってしまった。「またケガをしてしまったら、、、ついていけるのだろうか。」「またしんどい思いをしながらサッカーをするのか。」今までの嫌な思いがトラウマのように蘇っていた。

結局、親の勧めもあって学業を優先して地元の中学校の部活で頑張ることにした。僕はそこでなんとなく逃げてしまっていたのかもしれない。
そこから僕は学業に専念するようになった。幸い中学の部活ではサッカーが好きな仲間たちと切磋琢磨して成長できる環境があったし、そこでしか得られない経験もできた。与えられた環境の中で100%の力を出しきれた。
高校は偏差値だけで進路を決めて、サッカーはまた部活で頑張ろうと思った。高校のサッカーは苦労が多かった。つきっきりで練習を見てくれるコーチもいなかったので練習メニューは全て自分が決めていた。そのせいか練習に刺激がないし、だんだん練習内容も雑になっていった。公式戦も思うように結果を出せないし、部員の意思も統一できず、自分1人が何かと戦っているような気になっていた。自分の中でサッカー自体がなにかの罰ゲームみたいなものに捉えられて辛くなっていた。サッカーを心から楽しめなくなっていた。「俺なんでサッカーやってんだろう。」それは試合中の自分自身のプレーにも表れた。キャプテンなのに全く声が出ない。人任せなプレー。チームの足を引っ張るイージーミス。輝きを完全に失った俺は高3の夏まで残ることなく、春の大会で引退した。心の中にあったはずの火は完全に消えていた。
「もうサッカーはいいや」大学受験の時、周りの意見に流されずに自分が行きたいと思うところを受けようと思った。僕の答えは京大だった。心機一転環境を変えて、頼りない自分を磨きたいと強く思った。正直最初はサッカーをやるつもりなんてなかった。別のスポーツで自分を磨こうと思っていた。

でも遊び半分で京大サッカー部の練習会に何回か行ったら、やっぱり俺はサッカーがしたいと強く思った。
サッカーを上回る楽しさや喜びは他のスポーツでは得られないと思った。
それに今更ずっとやってきたサッカーを辞める気にはなれなかった。
ここには俺を引き出してくれるチームメイトがいる。先輩がいる。コーチがいる。スタッフがいる。サッカーが大好きで、サッカーに熱心に取り組む偉大な仲間たち、先輩たち、コーチたちと一緒にサッカーがしたい。ここなら本当に心の底から楽しみながら、最高の環境で成長できるはず。心にやっと火が灯った。
「やっぱり俺、サッカーが好きだ。」
今までの自分の選択を悔やむ時もある。
それでも自分を信じて自力で証明する。
この『道』を正解だと。
1回生プレイヤー 豊田淳大
